Extract 2 - Bicycle Scene


*(Sayaka and Tessie are on the bicycle)
早耶香さやか: あ、みーつはー!


みつ: おはよ。さやチン、テッシー。


早耶香さやか: おはよ。


テッシー: おまえ、はやく おりろ。


早耶香さやか: いいやん、けち。


テッシー: おもいんやさ!


早耶香さやか: しつれいやな!


みつ: あんたたち、なかいいなぁ。


早耶香さやか: よくないよ!


テッシー: よくねえよ!


みつ: ふふふっ。


早耶香さやか: みつ、今日は、髪ちゃんとしとるね。


みつ: え?なに?


テッシー: そうや、ちゃんと おばあちゃんに おはらいしてもらったんか。


みつ: おはらい?


テッシー: ありゃあ、ぜったい きつねつきや。


みつ: はぁ?


早耶香さやか:なんでもオカルトにしんあ!
きっと、みつはストレスたまっとるんよ。なぁ。


みつ: え、ちょっと、なんのはなし


テッシー: 何って、おまえ。。。


(Mitsuha’s father - the current mayor is doing a mayoral election speech)
俊樹としき:
そして、何よりも集落再生しゅうらくさいせい事業じぎょう継続けいぞく、そのためのまち財政ざいせい健全化けんぜんか
それが実現じつげんしてはじめて安全あんぜん安心あんしんまちづくりができるのです。
現職げんしょくとして ここまで。。。


聴衆男ちようしゅうおとこ 1: どうせ今期こんき宮水みやみずさんでまりやろ。


聴衆女ちようしゅうおんな 1: まいとるしなぁ、ここだけのはなし


きゅう友男子ゆうだんし 1: おう、宮水みやみず


きゅう友女子ゆうじょし 1: おはよ。


きゅう友男子ゆうだんし 1: 町長ちょうちょうけんはそのどももなかええなぁ。


俊樹としき: 
まちづくるを完成かんせいさせていただきたい。
ん?みつむねはってあるかんか!


聴衆ちようしゅう 1: うちにも きびしいなぁ。


聴衆ちようしゅう 2: さすが町長ちょうちょうや。


聴衆女ちようしゅうおんな1: はずかし!
聴衆女ちようしゅうおんな2: ちょっと かわいそう。


みつ: こんなときばっかり。


(In classroom, she finds a note: おまえだれだ?)
みつ: んー?


授業中、ノートに書かれた、お前は誰だ?の文字に首をひねる三葉


黒板に「誰そ彼」と女性教師が書いていく


「たそ彼、これが黄昏時の語源ね。黄昏時はわかるでしょ?」


「夕方、昼でも夜でもない時間。世界の輪郭がぼやけて、人ならざるものに会うかもしれない時間」


「逢魔が時」と黒板に書かれている。


「もっと古くは「かれたそ時」とか「かはたれ時」とも言ったそうです」


「彼誰そ」
「彼は誰」


と書く。


「しつもーん。それってかたわれ時やないの?」


「かたわれ時?それはこのあたりの方言じゃない?糸守のお年寄りには万葉言葉が残ってるって聞くし」


「ど田舎やもんなー」


この「かたわれ時」がこの映画のキーワードにもなります。


お前は誰だ?


「うーん・・・」


再び謎の書き込みを見る


それに気を取られていると不意に名前を呼ばれます。


「じゃあ、次、宮水さん」


「あ、はい!」


慌てて立ち上がると


「今日は自分の名前覚えてるのね」


と言われ、クラスメイトがどっと沸く。


「ん?」首をかしげる三葉。


休み時間


「覚えとらんの?」早耶香


「うん・・・」


「あんた、だって昨日は自分の机もロッカーも忘れたって言って、髪はぼさぼさで寝ぐせついとったしリボンはしとらんかったし」


「えええええ?うそ、ほんと??」


「なんか、記憶喪失みたいやったよ」


「うーん・・・ずっと変な夢を見とったような気がするんやけど・・・別の人の人生を見とるような・・・よく覚えとらんなぁ・・・」


「わかった!それって前世の記憶や。エヴェレットの多世界解釈に基づく、或いはマルチバーストに無意識に接続して・・・」


「あんたは黙っといて!」


「あー、てっしー、もしかしてあんたががわたしのノートに・・・?」


「え?」


「あ、ううん。なんでもない・・・」


「でも三葉、昨日はマジでちょっと変やったよ?もしかして、どっか体調悪いんやない?」


「うーん、おかしいなぁ。元気やけどなぁ」


「ストレスとかやない?ほら、例の儀式もうすぐやろ」


「あぁ!もう言わんといて―」と頭を抱える三葉。


「もう私この町嫌や~~~狭すぎるし濃すぎるし!さっさと卒業して早く東京行きたいわぁ」


「ほんとに何もないもんなぁこの町・・・電車なんか二時間に一本やし」
「コンビニは9時に閉まるし」
「本屋ないし
 歯医者ないしな」
「その癖スナックは二軒もあるし」
「雇用はないし」
「嫁は来ないし」
「日照時間は短いし」


2人の愚痴を聞いていたてっしーが
「お前らなー!」


「「なによ」」


「そんなことよりカフェにでも寄ってかんか?」


「「えー!!」」
「「カフェ??どこー??」」


目を輝かせる早耶香と三葉


ガタン


自販機から缶コーヒーが落ちて出る


「こんにちは」


見知ったおばさんが声をかける。


「「こんにちは」」


「なにがカフェやさ」早耶香


「この町にそんなんあるか」てっしー


「三葉帰ってまったやろ
 あの子も大変やよね」


「まぁ三葉は主役やからな」


「せやな・・・」


「ねぇ、てっしー?高校卒業したらどうする?」


「なんやさ急に。将来とかの話?」


「うん」


「別に。普通にずっとこの町で暮らしていくんやと思うよ」


to be finished